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PRODUCTION SCENE

制作風景

アーティスト画像

丹羽俊揮

Shunki Niwa

樹脂彫刻(FRP)

  • アートスクール講師
  • 日展準会員
  • 日本彫刻会会員
  • 石川県美術文化協会会員
  • HP

    https://niwashunki.com
制作風景

作品と向き合う

彫刻作品は立体であり、作品を展示する空間も含めて空間造形だと思っています。彫刻に携わった初期のころは所属していた会派がモチーフとして人物を重視しておりましたので自ずと人物中心に制作しておりました。人物作品で特に意識することは躍動する瞬間を表現することと周りの空間を作品に引き込むことです。「静」よりも「動」を感じてもらいたい。パッと見て落ち着くというより、ハッとするような驚きを引き出したい。見た人が元気になるようなそんな想いは今も変わりません。

人物を制作していたときは全身の姿を造っていましたが、最近は動物をモチーフにした作品が多いです。動物作品は瞳が大きなポイントで外側の形より瞳にインパクトを持たせて次の動きを連想させたいという思いから、全身ではなく全身の一部を造っています。全身を造ると動きが止まってしまい動きが感じられず、ただの置物に見えてしまうからです。また、瞳の周りの瞼の厚さをミリ単位で調整して作品を見る方の印象を微妙なタッチで変えたりしています。実際の野生動物だと本当はそこまで瞳がはっきり見えないものもありますが、瞼を調整してより瞳を大きく映すことでやわらかい印象を与えることもできます。主役は瞳でありそれが引き立つように表面上は粗く、でも構造上のバランスはしっかりと造っています。人物というモチーフで人物が持つ美しさをしっかりと学んだうえで、今は動物作品に注力しています。これは子供を意識したもので、子供が受け入れやすいイコール、大人も理解しやすいという考えが根底にあり、敷居の高い作品よりも見る人すべてが楽しめる作品づくりを心掛けています。